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【開催報告】Change Makers Fes 2023開催レポート その3


2023年3月28日(火)、Change Makers Fes(チェンジメーカー・フェス)初の会場版をTOKYO DOME CITY HALLで開催しました。
Change Makers Fesは、SDGs達成に向けたソーシャルアクション(人や地球のことを考えた行動)を起こした 25歳以下の子ども・若者を無料で招待し、活動家や著名人と一緒にこれまでのアクションや成果を祝い、互いのこれからの活動にエールを送るイベントです。
2021年・2022年のオンライン開催を経て、遂に念願のリアル開催の今回、会場・オンライン配信合わせて約1,500人の方にご参加いただきました。ご参加いただいたチェンジメーカーの皆さん、ありがとうございました!
 
この開催レポートでは、3回にわたり、スピーチやダンス・音楽パフォーマンスなど盛り沢山となったイベントの様子をお届けします。
▶開催レポートその1はこちら
▶開催レポートその2はこちら


 

いよいよ、Change Makers Fesも終盤へ。

スクリーンでは、「知ろう!子どもの権利条約」のアニメーション動画が上映されました。
ナレーションを担当したのは、鈴木夢さんと鈴木楽さんです。子どもの権利は、子どものみんなが持っている何度でも使えるチケットのようなものであることや、どんな権利があるのかが紹介されました。(こちらでフルVer.も公開中です。ぜひご覧ください。)

アニメーション動画が終わると、ステージに登場したのは、自見はなこ政務官。

2023年4月1日のこども家庭庁発足・こども基本法施行直前というタイミングでの開催となったChange Makers Fes 2023。
そこで、こども家庭庁を代表して自見政務官が登壇し、国や自治体が子どもに関する政策を決める時には、子どもの意見を聞くことが義務化されることや、子どもが意見を表明できることが初めて法律に書かれたこと、そしてその子どもの希望をどんどん聞いていくことがこども家庭庁の大きな役割であることが話されました。

そして、「今日は、こども・若者の皆さんがここに集結をしています。どうぞ世の中を変えてください。一緒に変えていきましょう。そしてひとりひとりのこども達が笑顔になれるように、私たち大人達も全力を尽くして、どこまでも頑張っていきたいと思っています。」と力強く伝えました。


「ひとりの人が一生懸命になれば、周りの人が必ず助けてくれます。絶対に世の中は、皆さんが思う方向に変えていける。その力は皆さんおひとりおひとりにあります。その力を信じて、仲間と気持ちをひとつにしてみんなで良い社会を作っていけたら、こんなに嬉しいことはないです。」

 

次いで、尾木ママこと尾木直樹さん、鈴木夢さん・楽さん・誉さんが登場。
夢さんは「高校1年生です。防災に興味があって、昨年、災害時に役立つ小型重機の資格を取得しました。」と自己紹介をし、会場からも驚きの声が。誉さんは、「小学1年生です。もうすぐ2年生になって、入学してくる1年生を優しくしたいです!」と元気な挨拶をしました。

尾木さんから先ほどのアニメーションを見てどうだった?と質問をうけ、楽さんは、「子どもでも大人みたいに意見を言える権利があることを知れて良かった。」と感想を寄せました。

また、日本財団が2023年3月に男女10-18歳10,000人におこなった、子ども意識調査によると、こども基本法を知っているのは全く聞いたことがない人が61.5%であることや、子どもが国に優先的に取り組んでもらいたいと考えていることとして、「高校・大学まで無料で教育を受けられるようにして欲しい」「いじめのない社会作り」「子どもが安全に過ごせようにして欲しい」「困っている子どもの声に耳を傾けること」が上がったことを紹介しました。
詳しい調査結果は、こちらからご覧ください。



 

その後、ひかりんちょさんや子ども活動家3名もステージに合流。

Change Makers Fesは、広げよう!子どもの権利条約キャンペーンと共に、#10代のモヤモヤ キャンペーン(11月20日〜5月5日実施)で、学校、政治、経済、世界の貧困、日常生活、勉強、人間関係など10代がモヤモヤを感じていることを募集しています。

すでに800件以上の声が集まっており、その声は、こども家庭庁の担当大臣に届けらますが、イベント当日にもその声の一部が紹介されました。
・自分が何かするたびに親が口を出してくるので自分から何かをしたいと言えなくなってしまった。(東京都、13歳)
・なぜ学校は生徒の個性を殺しているのか。先生は自分らしさを大事にと言うけど厳しい校則の中でどうやって個性を出せばいいのか教えて下さい。(茨城県、17歳)
・将来の日本の経済が心配です。私が大人になって社会人になった時、自分の生活がどうなっているかわからず、とても怖いです。(東京都、15歳)
 

また、子ども活動家自身が抱えているモヤモヤについても直接話されました。


きよたかさん:特別支援学級に通うことで、友達が出来づらいことを話した。特別支援学級と通常学級の子ども達が交流したり、障害について学べる時間を作って欲しい。また、全ての子ども達に放課後に過ごすことができる場所を用意して欲しいことも伝えられた。


ゆうなさん:フィリピン国籍から日本国籍に変わったが、国籍が変わる前も後も、いじめや差別を受けてきた。今日本には、深い国際理解教育が必要である。異質な人間だから何もしても良いとか、勝手な決めつけはしないで欲しいことが伝えられた。

ひかりんちょさんは、10代の声を聞き「人と違うことを悩んでいたことがあるんですけど、その時は誰にも相談できなくて、1人で悩んでいて。改めて、沢山ある悩みも私だけの悩みじゃなくて、同じような悩みを持った人っているんだなと感じました。」と伝え、悩みをすぐ相談出来る場所や機会、繋がりの大切さについて話されました。

これらを踏まえ、子ども活動家の波田野優さんから提言スピーチが行われました。
子どもが抱える問題の多くは学校で起きていること、教員の子どもの権利の認知度が低いこと、日本社会の傾向として、子どもは指導の対象であるという考え方があることを伝えつつ、「“こどもまんなか社会”とは、“子どもの声を聞き、おとなと子どもが共に行動する” ことだと考えます。政府や行政のしっかりとした基盤の上で、子どもが一人の人間として生きやすい社会が実現することをこども家庭庁新設に期待しつつ、おとなと子どもがより良い社会作りに参加できることを心から願っています。」と力強く言葉を残しました。

 

公務の都合で参加が叶わなくなってしまった小倉將信こども政策担当大臣からも、ビデオメッセージが届き、Change Makers Fesの開催や子ども活動家の意見を受け、子ども若者の意見を丁寧に聞いていきたいと改めて感じたことなどが話されました。


「今日ここに参加されているチェンジメーカーの皆さんひとりひとりの活動が大変素晴らしく、大きな力を感じています。」

 

尾木さんからは、先日優勝したWBC侍ジャパンの栗山監督が “決して上から指示命令・怒鳴ったりしないで、横並び、むしろ下支えする・サポートするような姿勢で選手を育て、成長していくことを信じた” ということを話されていたこと、野球界の監督と選手の関係も変わったことに触れました。
「今ではなく成長を信じる教育の一番大事な視点。子どもと大人の関係、生徒と学校の先生の関係もガラッと変えていける。平和で幸せで、みんなが元気いっぱい、生まれてきてよかったな〜と思える「こどもまんなか社会」を作れるんじゃないかと思うの。今日が、その「こどもまんなか社会」のスタートだと思って、みんなで活動したり・呼びかけたりしていきたいと思います。」と締めくくりました。

 

Change Makes Fes 2023最後のチェンジメーカーからのショートスピーチコーナーには2校(団体)が登場しました。


・日本財団ボランティアセンターThe Volunteer Program for Ukraine:ポーランドで、ウクライナ避難民支援活動に参加し、避難民の荷物の運搬や食糧の配布などを行った。「思いやり・共感・抱擁」が、様々な苦悩に直面している人に対して力になることを伝えた。


・専修学校クラーク高等学院 天王寺校総合進学コース:地域でのSDGs認知拡大に向け、SDGsマルシェを開催。企業に連絡をとり15の企業から協力を得ることができたり、子ども達も楽しく学べるクイズやワークも行った。

 
 

最後には、スペシャルアンバサダーの土屋アンナさんが登場し、スペシャルライブ!
「音楽って、形に見えないけれども、世界を変える一つだと思うんです。人間って、喜びのエネルギー、悲しみのエネルギー、怒りのエネルギー、いろんな形のエネルギーがあるんだけど、それを音楽に乗せることによって、人を動かす力に変わると、私たちは信じて音楽をやっています。」 と土屋さんが話します。

「この世の中の何だよこれ、ちょっとおかしくないか?っていうものを、違う!俺たちが変えてやるよ!揺るがしてやるよ! “We Will Rock You!”そんな気持ちで歌う曲をやるから、会場のみんなも手拍子をしたり、歌ったり、バンドになって一緒に参加して!」と伝えられ、WENDYさんとのコラボでロックなステージ2曲に、会場一帯となって盛り上がりました。

その後、2021年から毎年コラボを続けている同じくスペシャルアンバサダーのわたなべちひろさんと、本年もコラボが実現。やっと会場でできることを喜び合いました。
「世の中悲しい出来事がある。そんな中でも笑って前を向いて生きていこう」という気持ちを込めて、わたなべさんが選曲したというAIさんのアルデバランを、しっとりと力強く歌い上げる2人の後ろには、参加者から集まったアクションを起こしている様子の写真が映し出され、感動的なフィナーレパフォーマンスとなりました。

セットリスト:M-1:We Will Rock You、M-2:Raise Your Glass、M-3:アルデバラン

 
最後は、出演者がステージに再登場し、これからも繋がってアクションを起こしていこう、また来年会おう、とメッセージが贈られ、土屋アンナさんの「We can change the」の掛け声に対して、客席が「World!」と返し、全プログラムが終了しました。

 
 


今回のChange Makers Fesでは、ステージイベントだけでなく、エントランスでのブースもありましたので、様子をご紹介します。

フォトブースは、大学在学時から フリーランスの作家として活動している、 美術家のmonetさんが担当。大きなパネルと、自撮りができるフレーム付きミラーをご用意し、多くの方が写真を撮っていました。
monetさんのフォトブースデザイナー就任メッセージやデザインに込めた想いは、こちらからご覧ください。

 
物販ブースでは、共催団体フリー・ザ・チルドレン・ジャパンのフェアトレード商品や書籍が販売されました。

 
スペシャルアンバサダーのみなさんも着用していた、フィリピンの貝殻のブレスレットをはじめとするアクセサリーは、なんと、この日販売がスタートした新作のフェアトレード商品でした!ぜひ、オンラインショップでもチェックしてみてください。

 
 
グループで活動した方々の中から希望者によるポスター展示もありました。それぞれの活動の報告やこれから行うことについてなど、様々な内容があり、足を止めじっくりと読んで行かれる方も多くいました。





 
メッセージボードには、出演者や参加者の皆さんから、思い思いのメッセージが集まりました。

 
その他、共催ブースでは、フリー・ザ・チルドレン・ジャパンと日本財団の活動の紹介、また協力団体の活動を知れるチラシコーナーなどもありました。

みなさん、お立ち寄り頂き、ありがとうございました。


※予定よりも長時間のプログラムとなりましたこと、お詫び申し上げます。

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Change Makers Fes 2023 ~世界を変えるキミに、この日を。~
日時:2022年3月28日(火)15:00-
会場:TOKYO DOME CITY HALL / オンライン(zoom)
参加者:会場1,200人、オンライン300人


●Change Makers Fes スペシャルアンバサダー
土屋アンナ、世良マリカ、わたなべちひろ、すみれ


●ムーブメントサポーター
ミチ・よしあき(よしミチ)


●フォトブースデザイナー
monet


●ゲスト
akane、DJ AKIRA、アルバルク東京(ルーク、チアリーダーHARUHI、CHIKAKO)、Anna、いわたまあり、WENDY、尾木直樹、小倉將信こども政策担当大臣、クレイグ・キールバーガー、サヘル・ローズ、自見はなこ大臣政務官、鈴木武蔵、鈴木夢・楽・誉、せやろがいおじさん、そわんわん、滝沢秀一、テアトルアカデミー、ててみ、中井友陽、HARA、ひかりんちょ、ブルース・アダムソン、Blue Vintage、星つむぎの村、野球YouTuber向、りゅうが、Lacey  


●U25スピーカー
伊東美海、刈屋彩乃、阪口凜、薬師寺悦歩、ダラン優那、波田野優、山口清崇、晃華学園中学⾼等学校、さいたま市⽴⼤⾕場中学校、上尾市⽴上尾中学校、世⽥⾕区⽴桜丘中学校、東京学芸⼤学附属世⽥⾕⼩学校、明治学院高等学校、⽇本財団ボランティアセンターThe Volunteer Program for Ukraine、Lady bug、ガールスカウト⽇本連盟、専修学校クラーク⾼等学院 天王寺校総合進学コース、FTCJ子どもアンバサダー2022-2023


●共催
認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン/日本財団


●協賛
ザボディショップジャパン株式会社


●後援
内閣府、文部科学省、東京都、世田谷区教育委員会、文京区教育委員会、独立行政法人国際協力機構(JICA)、特定非営利活動法人日本NPOセンター、東京ボランティア・市民活動センター


●Special Thanks
大東建託グループみらい基金、株式会社パワープロジェクト


●協力
株式会社フロンティアインターナショナル(企画/運営協力)、株式会社サニーサイドアップ(広報協力)
株式会社activo、男子プロバスケットボールBリーグ「アルバルク東京」、Ambient co.ltd、NPO法人インフォメーションギャップバスター、認定NPO法人ACE、認定NPO法人ESAアジア教育支援の会、NPO法人Wake Up Japan、一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク、一般社団法人OSAKAあかるクラブ、認定NPO法人開発教育協会 (DEAR)、公益財団法人 風に立つライオン基金、公益社団法人ガールスカウト日本連盟、認定NPO法人国際子ども権利センター、持続可能な社会に向けたジャパンユースプラットフォーム(JYPS)、(特活)シャプラニール=市民による海外協力の会、清泉女子大学、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン、公益財団法人日本財団ボランティアセンター、公益財団法人日本YMCA同盟、株式会社パラダイスポスト、広げよう!子どもの権利条約キャンペーン、一般社団法人プロギングジャパン、文京学院大学、公益財団法人ボーイスカウト日本連盟、公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター、一般社団法人One Young World Japan(50音順)

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