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インタビュー:【前編】SDGs×エンタメイベント「Change Makers Fes」ができるまで

  • 世界でのべ65万人の若者が熱狂した社会貢献イベントがついに日本上陸。3月28日(火)に開催する『Change Makers Fes 2023(チェンジメーカー・フェス)』には、人や地球に対していい活動をした25歳以下の子ども・若者1,000名以上が集結します。

    これまでにないSDGs×エンタメイベントを主催するきっかけや想いを、主催団体の認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(以下、FTCJ)の代表・中島早苗と、Change Makers Fes プロジェクトリーダー・伊藤菜々美にインタビューしました。【後編はこちら】 

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    世界65万人の若者が熱狂、社会貢献のイメージが一変する

    ――世界的なムーブメントとなった社会貢献型イベントだそうですね。25歳以下×SDGs×エンタメという意外な組み合わせですが、どんな特徴があるのでしょうか?

     
    【中島】2007年にカナダのトロントで初開催された「WE Day(ウィーデイ)」という小中高生対象の社会貢献推進イベントをモデルにしています。

    【伊藤】私も何度か現地で参加したのですが、10代に絶大な人気を誇るジャスティン・ビーバーやセレーナ・ゴメス、オーランド・ブルーム、ナタリー・ポートマン、ノーベル平和賞受賞者のダライ・ラマ14世、マララ・ユスフザイなど、多くの著名人や活動家、政治家が出演し、熱いスピーチ、音楽ライブ、ダンスなど盛りだくさんのプログラムでしたね。

    【中島】参加者が起こした社会貢献活動を称え、「君たちが世界を変えられる!」、「ともにより良い世界を創ろう!」と更なるチェンジメーカーになれるよう鼓舞するメッセージを発信し、エンタメとして大熱狂する空間なんです。

    【伊藤】社会貢献イベントと聞くと真面目な印象がありますが、まったくそんなことないです。とにかくエネルギーで満ち溢れたクールなイベントで感動しました。参加した子どもたちが「新たな社会問題が学べてこれからも活動していきたいと思った」、「子どもでも変化を起こせることが実感できた。そしてたくさんの仲間がいることが分かって本当に励まされた」といった感想を口々に言っていたことが印象的でした。

     

    伊藤 菜々美(いとう・ななみ)
    認定NPO法人フリー・ザ・チルドレンジャパン Change Makers Fes プロジェクトマネージャー
    Change Makers Fes立ち上げ当初から参画。高校時代、学校の英語の教科書をきっかけに国際協力団体「フリー・ザ・チルドレン」と出会い、インドやフィリピンの支援事業にかかわる。演劇経験を活かして、児童労働や紛争問題など世界の現状を伝える劇の脚本・演出などを行う。大学では国際政治学/平和構築を専攻し、途上国を中心に約30か国訪問。大学卒業後、一般企業勤務を経て、認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパンに入職。カナダのパートナー団体でも、ファシリテーター研修を受講、実践、スキルを習得し、以後、子ども向けに楽しく世界を知るワークショップや講演会を行っている。

     
    【中島】日本で開催する最大の特徴は、SDGs達成に向けて“人や地球のことを考えた行動”を1つでも行った25歳以下の子どもたちを「無料招待」する点です。その行動を「ソーシャルアクション」と呼んでいますが、決して難しいことを言っているわけではないんです。

    【伊藤】通学路でごみを拾う、正しく分別してリサイクルする、コンビニで10円玉を募金する、服や食べ物を寄付する、フェアトレード商品を買う、プラスチックゴミを意識してエコバッグを使用する……など、学校の授業や宿題、部活ですでに取り組んだことや、買い物や日々のちょっとした行動も含まれます。TwitterやInstagramで、関心をもった社会問題について投稿するというのも立派なソーシャルアクションで、もちろん無料招待の対象です。

     

    ――年齢問わず、人や地球のためにできることはたくさんありますね。他にはどんなソーシャルアクションがありますか?

     
    【中島】当団体FTCJには、SDGsやボランティアに関心が高く、ソーシャルアクションに積極的な子どもたちが多くいます。現在、小学生から大学生まで、約1,500人が活動をしています。児童労働、環境、子どもの権利、フードロス、難民、いじめ、ジェンダーなど、それぞれの関心や問題意識に基づき、解決するために「今の自分ができること」を自ら考え、活動をしています。

    【伊藤】ある小学生は、国内での子どもへの虐待件数が増えていることに心を痛め、1989年に国連が採択した「子どもの権利条約」の認知度が低いこと、知る機会が少ないことに問題意識を持ちました。彼女は、予防接種で母子手帳を偶然見たことをきっかけに、世田谷区の母子手帳に「子どもの権利条約」を掲載するように世田谷区長に働きかけて、実現しました。

    さらに、この活動を知ったさいたま市の中学生は、同世代の中学生が「子どもの権利」の存在を知らないことに疑問をもち、学校から配布される生徒手帳に子どもの権利条約を掲載することを市の教育長に提言し、実現される動きがあります。子どもでも地域に働きかけることができると、子どもたち自身が知るとアクションがどんどん広がっていくんです。

    【中島】子どもに関わることは、子ども自身が考え、おかしいと思うことがあれば子どもが声を上げられるようにする環境づくりの重要性と、その声を聴くおとなの存在が不可欠だと痛感しています。FTCJでは、さまざまなアクション事例をメンバーに共有したり、活動サポートを日々行っています。

    【伊藤】アクションの大小を問わず、社会の課題を自分ゴトとしてとらえ、自分と社会に変化を起こす人を「チェンジメーカー」と私たちは呼んでいます。子どもの頃から活動することは、世界のさまざまな社会課題や多様な考えを理解したり、自分には世界にポジティブな変化を与えられると感じるきっかけになります。

    【中島】世界中で開催されたWE Dayの参加者は、選挙の投票率が上がり、社会参画への意識が高まったというデータもあります。すでに子どもたちと社会に良い影響が現れ始めていて、日本でもChange Makers Fesを起点にポジティブな変化を起こしていきたいと思います。

     

    中島 早苗(なかじま・さなえ)
    認定NPO法人フリー・ザ・チルドレンジャパン 代表
    学生時代に環境NGOに所属し社会問題に向き合う。アパレル会社勤務を経て米国NGOのインターン中にFree The Childrenを知る。理念に共感し帰国後の1999年に日本支部を設立。以後、活動に従事。著書に「フィリピンの少女ピア」「チャレンジ!キッズスピーチ」など。2007年国際ソロプチミストより「青少年指導者育成賞」受賞。2022年7月から新潟市子どもの権利推進委員会委員に就任。 (Photo:横関一浩)

     

    ソーシャルアクションが日常となる未来のために

    ――これまでにないSDGs×エンタメイベントということで、Change Makers Fesのプログラムを教えてください。当日、一体何が起きるのでしょうか?

     
    【伊藤】コンセプトは「世界を変えるキミに、この日を。」です。ソーシャルアクションを起こす子どもたちは、おとなからは「まだ、子どもだから早い」、同世代からは「意識高い系」などと言われて孤独を感じたり、大きな社会課題と壁を前に無力感を抱えたり、理想通りにことが進むとは限らない状況に葛藤することもしばしばあります。

    【中島】コロナ禍の学校運営の在り方についても、「先生たちが子どもの意見を聴いてくれるような場面は全然なかった。もっと、子どもに関わることは子どもを信用して、子どもの意見を聴いてほしい」という声がFTCJに複数届きました。

    意思決定のプロセスに参加できることが、どれだけ人間にとって嬉しいことか、おとなは忘れがちです。何か物事を決めるとき、自分の意見が聴かれること、そしてその意見をもとに物事が決定されるという経験は、自分は価値のある大切な存在だと感じられる瞬間であり、自己肯定感に繋がります。

    【伊藤】Change Makers Fesを通じて、子どもたちひとり一人に「あなたは大切な社会の一員であり、社会に参加する権利がある」と伝えていきたいです。

    【中島】「子どもだって変化を起こす力がある!人や地球のために何かすることは、カッコ悪くないそんなことはない! とても素晴らしいこと!」と伝えて、その行動や成果を祝い、もっと応援したいと思います。

    【伊藤】SDGsや社会貢献はまだまだ「真面目すぎる」「ダサい」というイメージを持っている子どもたちが多く、そんなイメージもガラリと覆したいですね。参加者が楽しみながら「社会を変える力」を高めるコンテンツ、具体的には歌・バンド演奏、お笑い、ダンス、スピーチ、DJなど盛りだくさんで準備を進めています。

     

    ――子ども活動家、インフルエンサー、タレント、モデル、バンド、大臣まで……。多様な30組以上の豪華ゲストが出演されますね。

     
    【中島】土屋アンナさん(歌手・女優)、わたなべちひろさん(シンガー)、世良マリカさん(モデル)、すみれさん(モデル)の4名がスペシャルアンバサダーに就任してくださりました。みなさん、子どもを取り巻く社会問題やSDGsへの関心が高く、何より次世代を担うチェンジメーカーを応援したいという思いで当日出演いただきます。

    【伊藤】10代に人気のインフルエンサーも出演が決定しています。総フォロワー数160万人超えの19歳、ひかりんちょさんは不登校になった経験をもとにZ世代中心のフォロワーのお悩み相談に積極的にのっています。若者の意見を掬い上げて発信していることから「10代の代弁者」としても活躍されています。

    お笑い芸人兼ゴミ清掃員の滝沢秀一さんによる、環境問題についてのスピーチもありますし、今年4月に新しい省庁として内閣府に発足する「こども家庭庁」の準備を中心となって進めている小倉將信こども政策担当大臣の出演も決定しました!

    【中島】東京ドームシティホールでの会場参加とオンライン配信のハイブリッド開催なので、全国の中高生や大学生自身はもちろん、小学生以下の場合は保護者も同伴で参加することもできます。

    学校のクラスや部活メンバーでの団体申込もできます。もっとSDGsアクションを推進したい、子どもたちの社会課題への関心をどう高めていくか考えている教職員・教育関係者の方々も、子どもたちの引率者としてぜひお越しください。26歳以上の方は有料チケットを販売するので、企業のサステナビリティ担当者さんやこどもを取り巻く課題やSDGsに関心ある方々にもぜひお越しいただければ嬉しいです。

    【伊藤】とにかくワクワクする空間を私は企画しています! 詳しくは当日のお楽しみ……ですが、東京ガールズコレクションなどを手がけた山田淳也さん演出のもと、あっと驚く“イリュージョン”があることだけお伝えします。社会貢献に対するイメージがガラッと変わること間違いなしなので、今すぐチケットをGETしてください! みなさんのご参加をお待ちしています。

     
    後編はこちら

     

      《イベント概要》
      日本初のリアル開催を迎える“社会貢献×エンターテインメント”イベント『チェンジメーカー・フェス 2023!
      チェンジメーカー・フェスは、人や地球のことを考え、ボランティア等に取り組んでいる25歳以下の子ども・若者が主役のライブイベントです。スピーチ、バンド演奏、ダンス、お笑いなど、あなたの“世界を変える力”を高める楽しいSDGs×エンタメのプログラムをご用意。「ソーシャルアクションを起こすチェンジメーカーたちを応援したい!」という想いを持ったタレント、ミュージシャン、活動家、政治家ら豪華ゲストがイベントに駆けつけ、あなたの一歩をお祝いします。

      東京ガールズコレクション等を手がけ、世界で活躍する演出家・山田淳也氏が総合演出を務め、総勢30組のエンターテイナーや著名人たちが織りなす音楽、お笑い、ダンス、イリュージョン、DJ、そして、活動家によるスピーチなど、さまざまなジャンルのパフォーマンスを融合させた煌びやかなライブステージを披露します。

       
      ・イベント名:Change Makers Fes 2023(チェンジメーカー・フェス2023)~世界を変えるキミに、この日を。~
      ・開催日:2023年3月28日(火)15:00~19:00 (会場 14:00)※オンライン配信あり
      ・場所:東京ドームシティホール(東京都文京区後楽1-3-61 東京ドームミーツポート1F)

      ・参加費:無料
      ・参加人数:1,000名+オンライン参加者

      ・内容:総勢30組のエンターテイナーや著名人たちが織りなす音楽、お笑い、ダンス、イリュージョン、DJ、そして、活動家によるスピーチなど、さまざまなジャンルのパフォーマンスを融合させたライブステージを通じ、ソーシャルアクションを起こした子ども・若者の活動を祝い、次の発展につなげていく新しいカタチのイベント。

      ・共催 認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン、日本財団
      ・後援 文部科学省、東京都、内閣府(申請中)、世田谷区教育委員会、文京区教育委員会、独立行政法人国際協力機構(JICA)、特定非営利活動法人日本NPOセンター、東京ボランティア・市民活動センター
      ・特別協力 大東建託グループみらい基金、株式会社パワープロジェクト

      ※実施体制は、1月24日時点のものです。以降、追加・変更する可能性があります。

      ・公式HP:https://changemakersfes.ftcj.org

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